風の誘い Mind of Shikoku

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<<   作成日時 : 2008/06/15 17:13   >>

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6月に入って、もう、2度も剣山に登った。
梅雨だから通常は登山の計画は立てないが、緑に包まれるこの時期の剣山は、あふれる生命感が魅力だ。
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芽吹く新緑、渓流のせせらぎ、競いながら鳴く鳥たち。
吹き上げる谷の風にモミの木の芳しい匂い。
生きている実感が湧いてくる「聖なる山」だと思う。

「聖地」というのは、信仰という意味ではない。
山は、確かに厳しいが、平等に誰でも、人間でも動物でも植物でも受け入れてくれる。
・・・だからこそ聖地であり、「山の精」が棲んでいる。

【信仰の山】
山岳信仰なるものを、デオッちは否定はしませんが、信仰もしません。
あちこちの山の頂上にやたらと「祠」を築くのはちょっと控えてほしいなぁ・・・
自然は万人のものであって、自然を崇めるのは何も信者だけではないと思う。
「トレッキング」を愛するデオッちは、人為的な建造物の御神体には正直、「違和感」を感じている。

石鎚山のお札を家の炊事場に貼り付け、剣山のお札は水に溶かして飲んで、身体から悪霊を清い祓う。
信念や伝統に基づいた宗教行事や風習には「敬意」を払うが、その前に、この世に生を受ける人間として、自然のことをもっと理解し、感謝すべきだとデオッちは思う。

億年の歳月で創世した大自然の象徴を、たかが江戸時代に流行した山岳信仰の不動明王像がコンクリートで固めて置いてあるのをよく見かける。
徳島県や四国には、もっともっと古くからの「山の神」信仰もある。
恵みをもたらしてくれる山に感謝する畏怖の念は、もっと慎ましやかであり、山頂をこのような「ケバ」い象徴にしたりしない。
「心の安寧」や「生きる活力」を宗教に求めるなら、せめてコンクリートはやめてください!
いつか、山の神の怒りに触れますよ〜!
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「なんとか山岳会」とかの登頂記念の記念碑も山頂でよく見る。
はっきり言いますが、あなたたちに「山を語ってほしくない!」
山を、そして、自然を愛する人たちは、決してこのような「愚行」は犯しません。
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気の遠くなる年月をかけて作られた山頂の岩場を削ってまでモニュメントを記す大人たちが、町でスプレー落書きをとがめるのは「偽善」もいいとこ、「道徳」がないのは大人も子供もいっしょだ。
・・・ちょっと厳しく言いすぎかな?

石鎚山の頂の岩山のように、「御神体」そのものになっている頂上と違って、剣山の頂上(三角点)は信仰の対象物がないから「ホッ」とする。
剣山の場合、「行場」と呼ばれる修行場所が、頂上から離れた北壁に位置するからだろう・・・
明るく広々とした山頂の草原に宗教色のない頂上三角点が剣山の魅力の1つだ。
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【テキサスゲート】
梅雨の最中にもかかわらず、山行した2度とも晴れた。
日ごろの行ないの良さだろうなぁ・・・!?
雨さえ降らなければ6月は最高の気分になれるベストシーズンなのかも知れない。

厳しい厳冬期を越えて、短い夏に一斉に花を咲かせる高山植物たち。
亜寒帯に近い気候で日本有数の豪雨地帯で湿潤な気候。
太平洋プレートの付加体である地殻が沈降と隆起を繰り返し、重なり合い、さまざまな地質が狭い範囲に散在する地形。
大変な数の植物が育つ貴重な地域である。
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有名になった「キレンゲショウマ」
・・・厳しいところに生えてるなぁ・・・
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・・・頂上付近では「マイヅルソウ」
鶴が舞っているようには見えないけど・・・
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・・・花弁の渕がピンクに色づく「ツマトリソウ」
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・・・平地じゃ雑草として嫌われものだけど、ここなら保護植物「ミヤマカタバミ」

「キレンゲショウマ」はここ最近、増えすぎた「シカ」との生存競争にさらされている。
彼らも必死だ。
木の皮を食べ尽くしたら、今度は高山植物かぁ・・・困ったもんだ。

群生地は随分減ってしまって「保護ネット」で囲んで守っている。
登山道の「テキサスゲート」は歩きにくい木の橋だ。
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フィールドアスレチックによくある遊具によく似ているなぁ・・・
人間には歩きにくいが橋桁の木の上を歩いて通ることができるが、彼らの足はヒヅメがついただけの「棒のよう足」なので、ここを通れない。
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駆除は最終手段に取っておくとして、希少植物を好んで食べる「シカ」のヤツ。
あいつら、体操選手みたいにバランス感覚がいいから、人間が立っていられないような急斜面でもぴょんぴょんと飛び跳ねて我が物顔だ。
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登山道でシカに出会ったら、石を投げつけてあげてね!
「こっちへ来ちゃ、ダメ!」って教えてあげなきゃ・・・。

剣山だけで、分厚い1冊の植物図鑑になるほど、植生が豊かである。
人知れず密やかに咲くこの高山植物の「清純さ」が剣山のもう一つの魅力である。

【水にあふれた神秘の山】
先週は「祖谷川」の源流を訪ねたが、今回は「穴吹川」の源流を訪ねた。
なんと、山頂ヒュッテの新居さんに案内いただいた。
剣山の「生き字引」のような方だ。
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歩くのも速い!
・・・70を越えた人にはとても見えない身のこなしと目の輝き。
どの季節の剣山がおすすめですか?と訊ねても、
「四季が好きだから、私はよう決めん」
・・・朴とつに山を語る彼の顔はほんとに優しい顔をしていらっしゃる。

頂上近くまで深い森がある剣山。
豊富な雨量もあるが、こんな標高の高さで枯れることなく水をたたえる源流。
頂上部に広がる笹の草原があり、山頂部の巨大な変性石灰岩層の岩石が鍾乳洞を作る。
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中へ入れば滔々と水が流れ、滝の音がする。
鍾乳洞の水はどこへ流れ出しているのか未だに「謎」のままだ。
標高1800mを越えた頂上近くですよ、ここは・・・「神秘の山」でもある。
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・・・鍾乳洞の入り口↑

ノアの箱舟の流れ着いた地で、ソロモン王の財宝が隠されている!
などという壮大な仮説もあるようで・・・スケールもでかいやぁ!

この源流の水は、山肌を潤して落ち、四国一の水質を誇る「穴吹川」となって下り、吉野川に注いでいる。
四国一の水質の源流の水は、理屈抜きに美味しい。
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水と変性石灰岩の神秘な関係は剣山の、知られざる魅力である。

【巨石信仰と剣山】
剣山の名前のもとになったと言われる「大剣岩」
石灰岩質の変性岩だ。
その名のとおり、剣のように天に突き刺さらんばかりにそびえている。
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巨石は古くから信仰の対象になったものが多い。
揺るぎない存在感や微量放射線による動物細胞の活性化など「神」として崇められてきた。
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・・・天の岩戸伝説は各地にある。
思えば石は人類が道具として初めて使ったものだ。
・・・ん? 木の棒かも知れないなぁ・・・ま、とにかく古い歴史がある。
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人類で最古の石器は260万年前と鑑定されている。
トラやマンモスに襲われて、洞窟に隠れ住んでいた「か弱い」哺乳動物の人類は、今や地球の生態系の頂点に立つ。
気候変動が森を草原に変え、木から降りた人類が選んだ進化は二足歩行だったから、手は物を掴むことに専念できた。
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石は道具となり、加工という技術をもたらせる。
石は木を切り、肉を刻み、武器になる。
ノアの箱舟伝説は、シュメールのギルガメッシュ叙事詩に著される伝説が最最古のものだ。
大洪水で海に逃れたシュメール人を起源として、ミクロネシアを経由し、海洋から文明が伝播して日本にまで伝わったとしても不思議な話ではない。
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高知の足摺岬近くに「唐人駄場遺跡」というのがある。↑
ストーンヘンジで有名な「環状に並べた石列」や、平滑な面を有する巨石の集積地(石累)などがある。
時代は縄文より古く我々の想像を超えたもので、誰が何のために作ったかは不明だ。
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高知県は、こんなスゴイ遺跡をもっとPRしなきゃぁ・・・
ストーンヘンジなんて何の目的で作られたかまったく解明されていないが「超有名」な観光地だ。
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「唐人」と名前がつけられていることからして、異人(海洋民族)が上陸したことを匂わせている。
はるかに古いので「唐」という国はまだできていないから、どこの国だ?
こんな巨石を平らに加工できる技術を持っているのは、もちろん縄文人ではない。
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巨石といえばピラミッド・・・・
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剣山のソロモン王の話も、ありえない話ではないかも知れない。

アメリカの1ドル紙幣には、ピラミッドが描かれ、謎のラテン語まで刻印されている。
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ピラミッドの目は、「万物の目」というイスラエルの最高裁判所の紋章なんだけど・・・
アメリカがピラミッドを紙幣に使うなら、大剣岩もバビロンの塔でいいじゃないか・・・

こんな巨石群をつくっちゃった県もある。
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知事がセールスマンといわれる元気な県だ。
「天空の塔」なるものまである。
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うかうかしてられないなぁ。
「天空の郷・東祖谷かかしプロジェクト」も・・・
やったもん勝ち・・・かな?

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・・・う〜ん、巨石文化だぁ!
箱船の伝説は10000年以上も前の ことだだからねぇ・・・

何故か日本には海洋民族的な伝説が多く残っているし。
日本人のルーツであるモンゴルの渡来弥生人が、海洋信仰をもたらしたとは考えにくい。
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・・・こちらは本物。宮崎より遠いモアイ。
こんな芸術的な石像もある。
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宗教が変われば美的感覚もかわる。
・・・臼杵の石仏。↓
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石も大きすぎると、単なる岩山だね。↓
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石で作るより加工が楽だもんね。↓
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・・・兵士というけど「年寄りばっかりで強そうじゃないなぁ・・・

日本の国家の起源を、あまりにも長い正統な支配者としての天皇制に求めていたから、他国の併合や異民族との融合という概念は持ちにくい精神文化があるけど、日本に国家が成立するよりずっとずっと前から、世界はもっとグローバルだったことを考慮しなきゃねぇ。
日本で古墳を作っていた時代に、ローマ帝国は舗装道路の上をトロイの戦車が走っていたんだから・・・
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人々が関心を集めようが集めまいが、この大剣の岩は、はるかに長い時を刻んでここに立っている。
その威厳ある巨石の存在が、剣山のさらなる魅力でもある。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
宮尾登美子著の「天涯の花」を読みました。あの小説で出てくるキレンゲショウマの花を一度でいいから見てみたものです。
masumi
2008/06/16 20:47
私は宗教や信仰に関心はありますが、組織に所属はしません。
の遠くなる年月をかけて作られた山頂の岩場を削ってまでモニュメントを記す大人たちが、町でスプレー落書きをとがめるのは「偽善」もいいとこ、「道徳」がないのは大人も子供もいっしょだ。
同感です!
中へ入れば滔々と水が流れ、滝の音がする。
鍾乳洞の水はどこへ流れ出しているのか未だに「謎」のままだ。
標高1800mを越えた頂上近くですよ、ここは・・・「神秘の山」でもある。
このような写真・解説つきでインターネットのよさを感じられる時代に生きていて良かったと思うと同時に感謝致します。
山に入り、自然の逞しさや美しさに身をおき、そこでしか味わう事の出来ない唯一無二の情景をたくさんの方にお伝えしたし志に深く感銘いたします。
ピラミッドの目の話も興味深いですし、、、この目は日本の紙幣にも何時ぞやからか、なんとなくデザインされていますよね。何をみているのか、何を見たいのか、お札になんで目のデザインが必要なのか私にはわかりません。
自然美の世界や歴史からの展開、お強いメッセージ。すごいですね
ケイズネット株式会社 角田 修
2008/06/22 00:50

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