質量の謎

それを知っても人生には何の役にも立たないが・・・
自然を理解することは面白い。
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理系と文系に学問や人間の特性を分類することにあまり意味はないが、自然の法則を観ることは、実は文系的な感動や感性が目覚まされる。
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アインシュタインは、「神はサイコロを振らない」と言った。

自然の法則は偶然が支配しているものではない。
現象という「結果」は、必ず「原因」という必然がある。
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物に重さがあるのは誰でも知っている。
重力という地球の「引力」に全ての物は引きつけられるからだ。
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地球も太陽という巨大な恒星の重力にとらわれて、宇宙空間の中の周回軌道を回っている。
私たちは、重力加速度の支配する地上で暮らしてるため、それより小さい重力には気がつきにくいが、潮の干満など現象として認識することができる。
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重力はどうして発生するのか?
磁力や電磁気力や分子間力などが何故発生するのか?
実はいまだに解明されていない物理の謎なのである。
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そもそも、物質にはどうして質量があるのか?
この説明ができる方は、間違いなくノーベル物理学賞だけど・・・

我々は、その原因を知らないけど、現象を利用して暮らしている。
生命は海水の中で発生した。
微生物であった時代は重力は無視できた。
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人間も胎児は羊水の中で暮らし、重力とは無縁であるが、地上に生まれ落ちたときから、重力との戦いが始まる。
重力に逆らい立ち上がり、筋力をつけ、生理機能を犠牲にして不恰好な骨格に成長する。
「地球型生命」しか想像できない、人間の乏しい想像力は、所詮、自然の理解度がこの程度であるという証拠だ。
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重力が支配する世界。
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我々が意識している「世界」は、実は自然界のほんの断面にしか過ぎない。

地球人が言う3次元的なサイズの世界は、この地球にあっても、生命の最も多く存在する世界ではない。
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物質は「原子」という、陽子や中性子の粒が集まってできている「原子」の集合体なのは知ってるよね?
原子は、中心の原子核とその周りの軌道上を飛んでいる電子でできている。
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・・・おおっ、懐かしい「周期律表」!

1932年には「中性子」が発見され、陽子と中性子がくっついて原子核を作り、その周囲を電子が回るという、まさに「原子は小さな太陽系」だと考えられていた。
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原子といっても、その構造は、東京ドームのグラウンドに置いた野球ボール1個の大きさの原子核の周りを、ドームの屋根くらい広い電子周回軌道をパチンコ玉の大きさの電子1個が飛び回っているようなものだ。
つまり、空間的には「スカスカ」なのである。
こんなお互いに接触していない小っちゃな粒子(原子)に、何故、重さがあり、何故、伝わるのか?

原子核も、陽子中性子という、それぞれの粒子でできている。
陽子と中性子が最小の粒かと思いきや、それらはさらにクォークという何種類かの素粒子の集まりでできていた。
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中性子から飛び出すニュートリノを実験で観測した小柴博士はノーベル賞を受賞したのは知ってるね?

プラス電荷の陽子に、マイナス電荷の電子が回っているのはなんとなく理解る。
太陽系のように、電気のクーロン力で作用し合っているからだ。
でも、どうして+電荷の陽子に、電荷を持たない中性子がくっついているのか?
説明のないまま、理科の教科書には、団子みたいに原子核を描いてある。
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この陽子と中性子を結び付けている力は何なのか?
良く知られている「重力」や「電磁気力」とも違う力だった。
それは「強い力」と呼ばれている。
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・・・重力や電磁気力に比べてはるかに強い力だ。

陽子や中性子も時間とともに「β崩壊」を起して素粒子の粒になる。
β-崩壊は、中性子が電子反電子ニュートリノを放出して陽子になる現象で、
β+崩壊は、陽子が陽電子電子ニュートリノを放出して中性子になる現象だ。
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いくつかの素粒子に崩壊することが解ってくると、それらの素粒子をくっつかせて、陽子や中性子として構成させている「弱い力」もあることが分かった。
「弱い」と言っても、重力よりは天文学的に桁外れの力の強さがあるけど・・・

ここまで微小な素粒子の世界は、光の波長より小さいから、もちろん「見る」ということは不可能だ。
3次元的な空間の大きさはあまり意味がないのかも?
空間的な拡がりを持たないエネルギーの粒で「波動」とか「場」として理解した方がいい。
・・・現在では、ひも状のものが振動している状態だとする説が有力だ。

鋼鉄のように、ものすごく重い大きな質量の物質であっても、拡大して見るとスカスカの原子の粒の集合体である。
人間の目には重厚な鉄の塊に見えるが、やはりスカスカでしかない。
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・・・では、原子核の陽子や中性子を構成するクォーク粒子の粒が重いのか?
答えはそう簡単ではない。

自然界には、「重力」と「電磁気力」の他に、「強い力」と「弱い力」の4つの力が発見されている。
重力を1とすると、強い力は10の41乗倍、電磁気力は10の39乗倍、弱い力は10の28乗倍という強さだ。
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これらの力を作り出すものは何か?
湯川秀樹「パイ中間子」の発見から、3種類の「素粒子」の領域で明らかになってきている。

1種類目は、陽子や中性子、パイ中間子を形成している重い素粒子で、100個あまりの新しい粒子が発見され、「ハドロン」と名づけられている。

2種類目は、「電子」「ニュートリノ」など、6種類の軽い素粒子で「レプトン」と呼ばれている。
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「ニュートリノ」は、1987年2月23日、岐阜県神岡鉱山の地下1000mに建設された「カミオカンデ」で11個が検出され、小柴博士がノーベル賞を受賞したことで有名だ。

3種類目の力を運ぶ素粒子が発見されて、電磁気力が「フォトン(光子)」、弱い力が「弱ボゾン」、強い力が「グルーオン」と呼ばれる「ゲージ粒子」が力を媒介していることが分かった。
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・・・ふ~ん、「力」って、「粒子のやりとり」だったんだ。
・・・と、それを知っていても、人生に何の役にも立たないといったのは、人類がまだ、力をコントロールできるほど、科学力が発達していないからだ。
重力は、「グラビトン」と呼ばれる粒子が関係していると考えられているが、未だ発見されていない。
そのうち、ロケットやジェット機のような「推進力」を利用する効率の悪いものじゃなく、UFOみたいに重力に逆らって飛べる「重力のコントロール」が可能になるかも?

「強い力」を生み出す「グルーオン」とは一体何なのか?
1964年、陽子などのハドロンが、「アップ」、「ダウン」、「ストレンジ」の三種類の基本粒子とその反粒子によって構成されていることが判り、これらは物質の基本単位として「クォーク」と名づけられた。
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1969年、クォークとクォークを結びつけるものが「グルーオン」であることが立証された。
1995年までには、加速器によって、「チャーム」、「ボトム」、「トップ」が検出され、それぞれの反粒子と合わせて、これら「フレーバー」と呼ばれる合計12種類のクォークが全て発見された。
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・・・チャームとか可愛い名前だねぇ、女の子かな?

クォークやグルーオンは、それぞれ「赤」、「緑」、「青」のうちの、何れか「カラー」と呼ばれる性質があり、カラーの組み合わせが「無色」になれば安定するので、これらのクォークは安定しようとして集まり、その組み合わせによって、さまざまな素粒子を形成する。
クォークは、それ自体が回転(スピン)することにより、様々な性質を持っている。
同時に、素粒子間のグルーオンも安定しようとして引き合い、陽子と中性子のクォークも引き合っていたのである。
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これらの4つの力はもともと1つの力であったが、宇宙誕生ビッグバンの後、重力強い力弱い力電磁気力の順に分離してきたと推測されている。
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ヨーロッパ合同原子核研究所において、高いエネルギー状態では、弱い力の「弱ボゾン」が、電磁気力の「フォトン」と同じように振舞うことが確認され、電磁気力と弱い力が統一された。
現在では、強い力も電磁気力と統一される「大統一理論」が提唱されるようになっている。
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宇宙の初期、クォークと反クォークが大量に存在していたが、温度の低下とともに10億個に1個の割合で反クォークのほうが多く崩壊し、残ったクォークが陽子や中性子になり、宇宙物質をつくったとされている。
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ビッグバンのような高温、高圧の状態を作り出す「超加速器」で、未だ発見されていない重力子「グラビトン」が飛び出してくるかもしれない。
その観測を可能にする超高速加速器LHCがスイスの地下で、9月10日から運転が開始される。
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・・・こんなもの作っちゃって、理論通りにミニブラックホールが短時間に蒸発しなければどうするんだろう。
時空が歪んだり、地球が呑みこまれてしまわなきゃいいけど・・・。
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・・・う~ん、いくら地下に作ってもねぇ。
素粒子は地球を素通りできてしまうのもあるしねぇ・・・
磁力で止めるしかないんだけど、加速器の磁石の落下事故も起きているしねぇ・・・

願わくば、武器としての開発だけはやってほしくないなぁ。
ある意味、人類は「原子力のその先」の領域まで踏み込んでしまった。
映画にしか出てこなかった「エネルギー砲」が作られないとも限らない。
なんせ、「常温」で核分裂や核融合反応を作れる「中性子ビーム」なんだから・・・

いつの日か、宇宙の誕生の秘密を解き明かし、重力と電磁気力とが統一されて解明されれば、重力をも操ることができるのだろうか。
SF映画の「重力発生装置」の原理になるんだろうね。
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素粒子の相互作用による「動きにくさ」が質量の素であると現在は予言されている。
その「動きにくさ」を作っている素粒子は「ヒッグス粒子」と呼ばれる。
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超加速器での実験では、中性子同士を光の速度の99.99991%まで加速し衝突させて高エネルギー状態を作り出す。
新たな空間次元ミニブラックホールなどの発見が期待されている。
質量とエネルギー等価の原則  E = mc2 をアインシュタインが発表して100年。
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物質や力が、エネルギーからできていることを証明しようとしている。

「慣性系」と呼ばれる重力に支配される世界に住む我々は、まだ、宇宙の何処にいるのかさえも知りえない。
まだまだ、「感性系」の人類のようだ。

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この記事へのコメント

Ken
2010年10月15日 16:54
WOW!
超分かりやすかった!
また一層、科学に興味が湧いてきた!
もう、物理学とか、量子学とか、いろんな分野を総合して取り組まないと、解決できないところまで来ているんですね!
楽しかったー!
ykeiko
2011年11月09日 04:13
初めまして

本当に、とってもわかりやすくて
イメージしやすいので
ここにたどり着けてよかったなと・・・

私のブログでも勝手にご紹介させていただきましたが
まずかったらおっしゃってください。
ケイロン
2012年12月22日 20:36
はじめまして。ブログ見ました。
この生命の誕生する環境こそ天国と地獄でもあり宇宙にに散りばめられた神々の願いや思いでこの宇宙(未来)が反応し私たちは原因を作る天使でも悪魔でもある。
けど私は愛や勇気や悲しみ、信じる正義が輪廻を超えると。最後に正義は勝つと信じます。
それは情報操作じゃなく信念だから。
私は昔子どもの頃にメタリックのような石碑の前から山を掛けあがり蚯蚓のような蛇を弓で射るという夢を1週間見続けました。そして大人になった今日の12月22日同じ夢を見てこのブログにたどり着きました。
ケイロン
2012年12月22日 20:37
はじめまして。ブログ見ました。
この生命の誕生する環境こそ天国と地獄でもあり宇宙にに散りばめられた神々の願いや思いでこの宇宙(未来)が反応し私たちは原因を作る天使でも悪魔でもある。
けど私は愛や勇気や悲しみ、信じる正義が輪廻を超えると。最後に正義は勝つと信じます。
それは情報操作じゃなく信念だから。
私は昔子どもの頃にメタリックのような石碑の前から山を掛けあがり蚯蚓のような蛇を弓で射るという夢を1週間見続けました。そして大人になった今日の12月22日同じ夢を見てこのブログにたどり着きました。

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