状況倫理

隣りの国が核を持ち、いつ攻撃するか分からないと言うのに・・・
日本の危機管理がなぜこんなに甘いのか?
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少し堅い話ですが、状況倫理について考えて欲しい。
日本ではそれを伝統的に子どもたちに教えません。
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状況倫理とは「神学用語」ですが、アメリカでは小学生にケーススタディさせています。
例えば、2時間後に核実験が行われる島に、手違いで10人が取り残されてしまった。
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パイロット以外に5人だけ乗れるセスナ機があるとする。
無線は故障し、隣りの島まで1時間以上かかるので全員は助けられない。

80歳の天才科学者、平凡な妊娠8か月の妊婦、金持ちの社長60歳、12歳の少年、終身刑の殺人犯・・・。
10名の人をそれぞれ条件付け、子供たちに、君なら、誰を助けることにするかと議論させる?
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こういう教育は日本では、「人権問題」だとして糾弾されてしまう。
「そんなことより、核廃絶を実現しろ!」という「思考停止」な議論になってしまう。

北朝鮮の砲撃事件が発生して、政府の危機管理室が対応しているが政治家の議論が情けない。
もっぱら閣僚の召集が遅いことの不毛な議論ばかり・・・
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危機管理室に登庁することが危機管理ではないでしょうに、状況倫理が身に着いていません。
さきほどの、島から誰を助け、誰を見殺しにするかは、正解はありません。

他者を説き伏せる訓練なのです。
テレビで東京のオフィス街のインタビューを見ても、誰も理路整然とした答えは返ってきません。
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明日から米韓の軍事演習が黄海で行われますが、北朝鮮が暴走して日本の船舶や島が砲撃されたらどうするか?
安全保障担当の閣僚が危機管理室で、国益のために、誰を見殺しにするか説得できますか?
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危機管理とは、そういう想定をして危機を克服する方法を考え、実践することに他なりません。
日本人の言う危機管理は「管理」ではなく危機「回避」でしかない・・・

台風や大雨と一緒・・・
自然の脅威 > 人為行為 
という日本人独特の世界感が邪魔をしています。

つまり、無事に「遣り過ごす」ことをいつも願っていて、自らが危機を克服しようとしない。
蒙古襲来と台風襲来も同じレベル(来襲)で考えるのが日本人。
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何も手を打たないで、これ以上領海に中国漁船が入ってこなければいいのに・・・
そんな「願い」だけで国際問題は解決などしない。
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自然を征服して文明を築いてきた欧米人は「困難を克服」する勇気と奉仕の社会を信じています。
自然と調和した文明を築いてきた日本人は「破壊と再生」により輪廻する循環社会を信じています。

国家の安全保障の危機だというのに、今回も神風が吹くことを信じろと言うのでしょうか?
・・・所詮、日本人の危機管理とはそういう「脅威が襲来」するという概念が根底にあります。

北朝鮮がやっていることは、人為的な攻撃であり「襲来」するものではありません。
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1998年に公開された映画「ディープ・インパクト」と「アルマゲドン」を覚えていますか?
あの映画の中で、隕石が衝突するという危機に立ち向かうアメリカ人が描かれています。
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イスラムも東洋人もただ祈りを捧げているだけの人々として描かれます・・・
そして、どちらの映画もアメリカ大統領が人類を代表して世界の人々に向けて演説します。

つまり、地球的危機に対して「神によって選ばれた国」アメリカが、危機と闘う存在として描かれます。
大統領は、隕石の破壊ミッションのため宇宙に向かう石油掘削員だった普通のお父さん「ブルース・ウィルス」の勇気を称えます。
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そして、普通のお父さんは自己犠牲的な献身で隕石上で核を爆発させ、地球の危機が克服されます。
地球を救ったのは、普通のお父さんの勇気と献身なのです。

「ディープ・インパクト」では、2億5000万人の国民から500万人だけを選んでシェルターで助けます。
まさに前述した、島で10人から5人を選ぶように、50人から1人を選ぶノアの箱舟づくり・・・

日本だったら、全員助けることが物理的に不可能であったとしても理念は捨てられないでしょう。
「人ひとりの命は地球より重い」と、かつてジャンボ機を乗っ取ったテロリストに日本政府は身代金を払いました。

沈みかけている船なら、全員助ける方法を論議している間に全員が溺れてしまいます。
旧約聖書の「創世記」のノアの箱舟は、神に祝福された特定の人物だけが助かる世界感を植えつけています。
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大胆な話ですが、神に選ばれた者だけが全人類の運命を決めてもいいという価値観ですね。
日本政府は、政治・軍事的に「ただひたすら、このような状況が過ぎ去ること」を期待して何もしない政策です。

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神話の世界と同じように、荒霊魂がお鎮まりになることを願うのです。
「鎮魂政治」とでも名付けましょうか・・・日本人の政治テーマでもあり、宗教性ともいえます。

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北朝鮮の内部の権力抗争は、おそらく極限的な状況でしょう。
独裁体制とは、グローバルな価値観ではなく軍を掌握するための理論で戦闘を引き起こします。
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日本を攻撃するかどうか・・・そんな価値観ではなく、軍の統率のためには何でもやります。
暴力団が平和的なデモ行進などしないのと同じです。
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デオッち世代は、ハリウッド映画で価値観が作られたようなもの・・・
北朝鮮の愚行がもたらす危機に際し、何も手を打たない日本政府に苛立ちを覚えます。
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戦争をしろと言っているのではありません、意志を示せと言っているのです。
黙して語らずの「阿吽の呼吸」は、日本人同士のあいだでしか意味は通じません。

解りきっていることをクドクドと語る「英語的意志表明」が国際社会に向けては必要です。

ちょっと長くなったけど・・・映画に曲を捧げたエアロ・スミスを加工編集しました↓


では、映画アルマゲドンの中の大統領スピーチを紹介しましょう。

I address you tonight not as the President of the United States,
not as a leader of a country,
but as a citizen of humanity.

We are faced with the very gravest of challenges.
The Bible calls this day "Armageddon" - the end of all things.

And yet,
for the first time in the history of the planet,
a species has the technology to prevent its own extinction.

All of you praying with us tonight need to know
that everything that can be done to prevent this disaster is being called into service.

The human thirst for excellence, knowledge;
every step up the ladder of science;
every adventurous reach into space;
all of our combined technologies and imaginations;
even the wars that we've fought have provided us the tools to wage this terrible battle.

Through all of the chaos that is our history;
through all of the wrong and the discord;
through all of the pain and he suffering;
through all of our times,

there is one thing that has nourished our souls,
and elevated our species above its origins, and that is our courage.

The dreams of an entire planet are focused tonight on those fourteen
brave souls traveling into the heavens.
And may we, citizens the world over, see these events through.

God speed, and good luck to you.



これぐらいのことを日本の政治家も世界に語りかけるべきでしょう。
本当に、日本は平和な世界の構築を真剣に努力していることを表明すべきです。

今や不人気になってしまったオバマ大統領ですが、就任演説では世界の人々を説得しました。
彼のスピーチはこうです・・・
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国民は、何を滅ぼすかで指導者を評価しない。
何を作り上げるかで、指導者を評価する。
もし握っている拳を緩める気持ちがあるのなら、私たちは手を差し伸べるだろう。

貧しい国の人たちへ誓います。
畑を豊かにし、清潔な水が流れ、飢えた人々を満たし、知識を求める頭脳に栄養を与えるよう、
私たちはみなさんと一緒に働きます。

私たちの国境の外で苦しんでいる人々に、もうこれ以上無関心ではいられません。
これ以上、世界の資源を使い続けるわけにもいきません。

世界は変わったのだから、私たちもそれに合わせて変わっていかなくてはならない。

この国が頼みにしているのは、国民の信念と決意なのです。
私たちが成功するには、勤勉や正直、勇気や公平、寛容と好奇心、忠誠と愛国心といった価値観が必要なのです。

私たちに今求められているのは、新しい責任の時代に入ることです。
全てのアメリカ人が、自分たち自身への責任と、国への責任と、世界への責任を認識することが必要です。

それこそが、市民社会の負担と約束です。
私たちの自信も、そこから来るのです。

私たちの自由と、私たちの信念には、そういう意味があるのです。
あらゆる人種と信仰の人々が、男性も女性も子供もみんなこうして集まり一緒に祝うことができるのか。
60年にもならない昔だったら、レストランで注文さえさせてもらえなかったはずの父をもつ男が、
なぜ今こうして皆さんの前で最も崇高な誓いをたてることができたのか。
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今日のこの日、自分たちが何者で、どれだけ進歩してきたか改めて心に刻んで記念としましょう。
アメリカが誕生した年の、極寒の月のことです。
凍てつく川辺で消えてしまいそうな焚き火を囲んで、愛国兵たちが身を寄せ合っていた時のことです。
首都は見捨てられ、敵軍は前進していた。
雪は血で染まっていた。

独立戦争の行方がもっとも疑わしかったその瞬間に、この国の建国の父は、
兵士たちにこの言葉を読み聞かせるよう指示したのです。

未来の世界に伝えるべし。
希望と善行しか生き残れないような厳冬の極寒の中、
共通するひとつの危険に危機感を抱いた街と国は、
危険に立ち向かうべく乗り出したのだ。


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危機に直面しても、危機だと感じられない日本人。
・・・確かに「平和ボケ」なんでしょう。

ボケと言われようがなんと言われようが、凄惨な戦争に決して加わってはならない。
でも困難に立ち向かう勇気すらなくしてしまうのなら、また、この国は滅びてしまう。
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立ちあがれ、日本人、敵は汝自身にありき・・・

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